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家族の帰省に合わせて考える思いやりの生前贈与

年末年始は、1年の中でも親族が自然に集まりやすく、日常から少し離れて落ち着いて話ができる貴重なタイミングです。普段は仕事や子育てで忙しく、親子でゆっくり会話する時間が取りにくいご家庭でも、「帰省」「正月の食卓」「親戚の集まり」といった場面を通じて、家族の将来やお金の話題を切り出しやすくなります。

この時期だからこそ、「相続」「財産の分け方」といったテーマも、“いきなり法律や税金の話”として構えずに、「最近どう?」「将来のことで心配はない?」という流れの延長で、比較的穏やかに共有できます。特に、親世代にとっても「子どもに迷惑をかけたくない」という思いは強い一方、きっかけがないと話題にしづらいものです。年末年始は、その“きっかけ”を作りやすい季節だと言えます。

実際、相続トラブルの多くは一部の富裕層だけの問題ではありません。遺産分割の争いは一般家庭でも発生しており、「資産総額5,000万円以下の家庭でのトラブルが約7割」という指摘もあります。つまり、「うちは財産が少ないから大丈夫」「揉めるほどのものはない」という思い込みが、かえってリスクになることがあるのです。たとえば、財産の中心が自宅不動産で現金が少ない場合、分けにくさが原因で話がこじれやすくなります。

本記事では、生前贈与を軸に、年末に整理しておきたい資産承継の考え方を、制度の要点と数字を交えながら分かりやすく解説します。なお、税制は改正が入ることもあるため、最終判断は必ず個別状況に応じて専門家へ確認する前提でお読みください。

年末年始が生前贈与に最適な理由

家族全員が揃いやすい年間唯一の期間

年末年始は、帰省や休暇の影響で親・子・孫の三世代が同じ場に集まりやすい、年間でも数少ない機会です。電話やオンラインでは伝わりづらい「ニュアンス」や「温度感」も、対面であれば丁寧に共有でき、誤解が生まれにくくなります。

この場で生前贈与について相談しておくと、「誰に」「どんな意図で」「どのくらい」渡すのかを家族の共通認識にできます。結果として、将来の遺産分割で起こりがちな“言った・言わない”の争いを抑えられます。さらに、贈与は節税手段である以前に、家族の安心材料にもなります。「親が元気なうちに意思を聞けた」「考え方を共有できた」という事実自体が、将来のトラブル予防に直結します。

「今年分の非課税枠」を意識できる

暦年贈与の基礎控除は、受贈者(もらう人)1人あたり年間110万円です。この枠は1月1日〜12月31日の1年単位で管理され、12月末を過ぎると“今年分”としては使えなくなります。だからこそ年末は、「今年の枠をどう使うか」「来年からどう計画するか」を整理できる重要な節目です。

また、贈与は“やったつもり”が最も危険です。たとえば、現金を渡しただけでは「贈与の合意(あげる・もらう)」や「受贈者が自由に使える状態」が不明確になり、後で贈与と認められないリスクが出ます。年末年始の帰省時に、家族で合意を取り、振込・記録・書面化まで整えると、制度面でも実務面でも安全性が上がります。

数字で見る「生前贈与」の基本知識

年間110万円まで非課税

贈与税は、暦年課税の場合、1年間に贈与で受け取った合計額から基礎控除110万円を差し引いた残りに対して課税されます。ここで重要なのは、110万円は「贈与者(あげる人)ごと」ではなく、受贈者(もらう人)ごとに適用される点です。つまり、複数の人からもらっても、控除が110万円に増えるわけではありません。

一方で、「受贈者を複数に分ける」ことは、家族内での資産移転を効率化する典型手段です。例えば、親が毎年贈与する場合でも、

  • 子ども2人に各110万円(合計220万円)
  • 孫3人に各110万円(合計330万円)

のように、受贈者を分散することで、家族全体として非課税で動かせる金額が大きくなります。もちろん、誰にどのくらい渡すかは公平感にも関わるため、金額の合理性だけでなく「意図」までセットで説明することが望ましいです。

10年・15年で見た差は数千万円規模になることも

毎年110万円を継続できれば、10年間で1,100万円、15年間で1,650万円を非課税で移転できます。これは単なる“数字上の節税”にとどまらず、将来の相続財産そのものを小さくし、相続税の課税対象ラインを下回る可能性も高めます。

さらに、贈与は「早く始めるほど効く」のが特徴です。相続直前に慌てて対策しても、制度上の制約(後述の持ち戻しなど)にかかりやすくなります。家族のライフイベント(進学、結婚、住宅取得)に合わせて“意味のある贈与”を積み重ねると、家族の満足度も高まり、税務上も筋が通りやすくなります。

思いやりの生前贈与が重要な理由

節税だけでは家族関係は守れない

生前贈与は、制度を理解して数字を最適化するだけでは不十分です。むしろ現場で揉める原因は、「親の意図が共有されていない」「一部の人だけが多く受け取った理由が分からない」「介護や同居などの貢献が評価されていない」といった感情面にあります。

たとえば、同じ110万円でも「教育費として援助した」「生活を支えるために渡した」「将来の相続の前倒しとして渡した」など、意味合いは大きく異なります。だからこそ、“なぜ贈与するのか/誰に/どの程度/今後どうするのか”を、簡単でよいので言語化しておくことが、将来の不満や誤解を減らします。

財産目録の作成がカギ

円満な資産承継の第一歩は、「いま何がどれだけあるのか」を家族が把握できる状態にすることです。預貯金、不動産、保険、有価証券、借入金、連帯保証などを一覧化し、可能なら金融機関名や口座、保管場所まで整理しておくと、将来の手続き負担が大きく下がります。

財産目録がないと、相続時に“探す作業”から始まり、時間がかかるだけでなく、「本当は隠していたのでは?」という疑念が生まれがちです。逆に、財産目録があるだけで透明性が上がり、家族の安心感が増します。年末年始は、こうした整理に着手するのに最も取り組みやすいタイミングです。

年末に検討したい生前贈与の具体策

教育資金・結婚資金の贈与

教育資金の一括贈与には、一定要件のもとで最大1,500万円まで非課税となる制度があります。進学費用や習い事、留学など、まとまった支出が見込まれる家庭では、計画的に活用できれば家計の安心につながります。ただし、専用口座の設定や領収書の提出など実務要件があるため、「制度があるから使える」ではなく「要件を満たす設計が必要」という理解が重要です。

また、結婚・子育て資金についても、一定要件のもとで最大1,000万円まで非課税となる枠が設けられています。結婚・出産・育児は家族の大きな節目であり、“必要なときに必要な形で援助する”ことは、贈与を「節税」から「家族支援」へ昇華させます。こうした制度は、使いどころを誤ると手続き負担が増えるため、年末の落ち着いた時期に、適用可否と運用方法を専門家と擦り合わせると安心です。

住宅取得資金の贈与

住宅取得等資金の贈与は、条件を満たせば、省エネ等住宅で1,000万円、それ以外で500万円まで非課税となります(受贈者ごとの限度)。住宅取得は金額が大きい分、贈与のインパクトも大きく、相続対策としても家族支援としても効果が出やすい領域です。

一方で、住宅関連の非課税は「期限」「申告」「住宅性能の証明」など、要件が細かいのが特徴です。特に地域によって住宅価格帯や購入形態(新築・中古・建売・マンション)が異なるため、札幌・北海道、北陸(石川・富山)それぞれの実情に合わせ、資金の出し方と名義の持ち方まで含めて設計することが重要です。早い段階で相談しておくほど、選択肢が増えます。

生前贈与と相続税の関係

相続税の基礎控除は年々厳しい

相続税には基礎控除があり、3,000万円+600万円×法定相続人の数で計算します。例えば相続人が2人なら4,200万円、3人なら4,800万円が目安になります。ここを超えると相続税申告が必要になる可能性が高まり、納税資金の確保や評価の問題も出てきます。

特に注意すべきは、資産の中身です。現金が十分にあれば納税しやすい一方、不動産比率が高いと「評価は高いが現金がない」という状態になり、納税資金や分割の難しさが一気に顕在化します。だからこそ年末の段階で、財産の構成(現金・不動産・保険など)を把握し、必要なら生前贈与や保険活用を含めて“資金繰り”の観点でも検討しておくべきです。

持ち戻し期間に注意

暦年課税の生前贈与は、一定期間内の贈与が相続財産に加算される(いわゆる持ち戻し)可能性があります。近年の改正により、令和6年(2024年)1月1日以後の贈与について、加算対象期間が相続開始前7年以内へと見直されました。

つまり、「相続の直前にまとめて贈与すればいい」という発想は通用しにくくなっています。逆に言えば、10年以上前からの計画であれば、制度の制約を受けにくく、家族の理解も得ながら進められるため、実務的な安定性が高まります。年末年始のタイミングで方針を決め、翌年から淡々と積み上げる設計が、結果として最も安全で効果的です。

遺言・公正証書とセットで考える

遺言があると「迷い」が減り、揉めにくくなる

遺言書があることの価値は、単に“書面がある”ことではなく、相続人にとっての「判断基準」が明確になる点にあります。誰が何をどのように引き継ぐのかが示されていれば、相続人同士の推測や疑念が減り、遺産分割協議の負担が軽くなります。

特に公正証書遺言は、公証人が関与し方式が整うため、家庭内での保管リスク(紛失・改ざん・発見されない)を抑えやすいのが利点です。相続の現場では「遺言がないために協議が長期化する」ことが多いため、年末年始に意思を共有したうえで、次の一手として遺言作成まで進める流れは非常に合理的です。

遺産分割をスムーズに

生前贈与は“前倒しの資産移転”、遺言は“最終意思の明文化”、財産目録は“透明性の確保”です。この3点をセットで整えると、相続発生後の手続き(預金解約、名義変更、申告準備)がスムーズになり、家族の心理的負担も大きく軽減されます。

また、贈与を行った場合には、「生前に渡した分をどう扱うか(特別受益の考え方)」が後で論点になることがあります。だからこそ贈与と遺言は別物として分断せず、同じ設計図の中で整合性を取ることが重要です。

任意後見・死後事務まで含めた総合対策

判断力低下への備え

資産承継は、相続“だけ”の問題ではありません。現実には、相続より前に「判断能力が低下したときに誰がどう支えるか」が大きな課題になります。

任意後見制度は、判断能力があるうちに「将来、誰に財産管理を任せるか」を契約で決めておける仕組みです。親の財産凍結(口座が動かせない、契約ができない)を防ぎ、介護費・施設費の支払いなど日常実務を止めないためにも有効です。年末年始に家族の合意形成をし、必要なら専門家を交えて設計に入ることで、後の混乱を避けられます。

死後事務の準備も重要

死後事務委任は、葬儀・納骨・役所手続き・各種解約(携帯、サブスク、公共料金など)といった“相続手続きとは別の実務”を、信頼できる受任者に任せる枠組みです。相続人が遠方に住んでいたり、仕事で動けなかったりする場合、死後事務が滞るとトラブルの火種になります。

そのため、現代の資産承継は「相続税対策」だけで完結せず、生前贈与・遺言・後見・死後事務を一体で整える方向へ進んでいます。家族の状況が多様化している今こそ、年末のまとまった時間で全体像を描く価値があります。

北日本相続センターが選ばれる理由

地域密着×専門特化

北日本相続センターは、札幌を中心に北海道全域、さらに金沢・富山など北陸エリアにも対応し、相続・生前贈与・相続税・遺産分割までを一貫して支援します。地域事情(不動産価格帯、家族の居住分散、相続財産の構成)によって最適解が変わる分野だからこそ、「地域の相場観」と「制度運用」の両方を踏まえた提案が重要です。

また、相続は税理士・司法書士・行政書士など複数領域が絡むことが多く、窓口が分散すると手続きが複雑になります。一貫支援の体制があると、家族は判断に集中でき、進行管理もスムーズになります。

初回無料相談で安心

初回相談は無料で、各家庭に合う生前贈与の設計を提案します。贈与は「できる/できない」ではなく、「何を目的に、どの順番で、どの制度を使うか」が重要です。だからこそ、まずは現状の棚卸し(財産目録)と家族関係の整理から始め、無理のないプランに落とし込むことを大切にしています。

まとめ

生前贈与は、1年早く始めるだけで110万円分の差が生まれます。さらに、近年は相続前贈与の加算対象期間が見直され、早めの計画設計の重要性が高まっています。

北日本相続センターでは【初回無料相談受付中】です。札幌・北海道全域、金沢・富山など北陸エリアにも対応し、財産構成や家族状況に合わせて、贈与・遺言・目録・後見までを含めた最適プランをご提案します。まずはお気軽にご相談ください。

※本記事は一般的な情報です。最終判断は個別相談で承ります。

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